向井さんご夫婦/大阪から牛窓へ/空き家バンクで日本家屋を購入
旅行で泊まった宿で、移住した人の話を聞く。次は自分たちも、お試し住宅で2週間暮らしてみる。そして選んだのは、柱や欄間のある日本家屋でした。
大阪から牛窓へ移り住んだ向井さんご夫婦。旅行で訪れてから牛窓に引っ越すまでで、およそ8か月でした。
向井さんご夫婦に、なぜ牛窓なのかその理由や、現在の暮らしについてお伺いしました。
最初は「ゆっくりしたいね」「魚や料理がおいしいところがいいね」という旅行の話でした。大阪から電車でも行ける、程よい距離の場所を探して見つけたのが牛窓で、南風荘に泊まりました。
朝ごはんを持ってきてくださった方が、東京から移り住んだ方だったんです。畑をしていて、すごくいいですよと教えてくださって。「ここに移り住むという選択肢もあるのか」と、そのとき初めて思いました。
都会から離れた場所で暮らしたい気持ちは、もともとありました。ただ、二人ともずっと都会で暮らしていたので、あまり奥まった場所ではなく、少し外れたくらいがよかったんです。牛窓は、その感覚に合っていました。
取材中の向井さんご夫婦。
その後、7月に大阪の移住フェアへ行きました。そこで対応してくださった瀬戸内市の職員の方に、お試し住宅を勧めていただいたんです。
8月のお盆明けに2週間、邑久(おく)駅のすぐ近くにあるお試し住宅で過ごしました。
それまでずっとマンション暮らしだったので、一軒家で生活できるかどうかが分からなかったんです。ごみ出しや家の使い方、ご近所の方との距離感まで、実際に暮らして確かめられたのがよかったですね。
家は空き家バンクのサイトで探しました。牛窓で絞ると物件数が限られるので、全部見切れるくらいです。問い合わせた3社とも親身に対応してくださり、安心して進めることができました。
決め手は、家そのものです。柱が立派で、和室の欄間や違い棚があって。天然の素材が好きなので、触って「かっこいいな」と思いました。日本家屋に住みたいという気持ちが、もともとあったんです。
価格の面でも、ありがたい条件で購入することができ、リフォームの補助金も活用しました。引き渡しは12月末、引っ越したのは1月末でした。
朝起きてカーテンを開けると、目の前が海なんです。とても心地がいいですね。この辺りは毎日散歩しています。
いちばん気に入っているのは、雰囲気でしょうか。大阪にいたときは、いろいろな仕組みや技術が変わって、時代がどんどん進んでいくような感覚がありました。
こちらは、それに比べると少しのんびりしています。島時間というか、その緩さがいいんですよね。人との関わりも含めて、そういう雰囲気が気に入っています。
今は、大阪と牛窓を行き来しながら暮らしています。
最初は、内輪のところへ入っていくのは大変なのかなと思っていたんです。でも、近所の方がすぐに話しかけてくださって、自治会にも入りました。
会話は自然にあるけれど、踏み込みすぎない。近すぎず、遠すぎない距離感がいいですね。
夏は地域のお祭りに参加しました。そういう行事を通じて、地域の人と関わる機会が増えました。朝市にも出かけています。
「もうすっかり馴染みましたね」と言っていただくんですが、自分たちでは「馴染めていたらいいですけど」という感じです。お祭りへの募金にも、ちゃんと協力しようと思っています。こういう行事が、これからも続いてほしいからです。
買い物には、邑久まで出ています。近くのお店で、生クリームが見つからなかったこともありました。近所で何でもそろう、というわけではないですね。
でも、生活に必要なものは邑久で買えますし、岡山市まで出れば選択肢も広がります。散歩で気分転換ができて、こだわりのあるお店もある。都会ではないからと、全部諦めるような暮らしではないですね。
何がいいのと聞かれたら、「移り住みやすいかもしれない」と答えます。牛窓の方はフレンドリーで、受け入れられている感じがするんです。
ちょうどいいんですよね。生活に必要なものは邑久まですぐですし、岡山まで出ればだいたい揃う。散歩するだけでリフレッシュできて、こだわりのあるお店もあるので、都会じゃないからと諦めなくていい。
まずは一度、泊まりに来てみてください。私たちも、そこから始まりました。
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LINEで牛窓の住まい・暮らしを相談する※過去の取材記事と追加取材をもとに再構成しています。インタビュー部分は、ご本人の感想・体験に基づく内容です。制度の利用には対象条件があります。